STEP4. 勝つKPIカルテを作成する
KPIカルテ作成の目的
ひとたび全社レベルのKPIが選定されたら、導入前の前提条件として、直ちにKPIカルテを作成します。KPIカルテとは各KPI指標が選ばれた背景を説明し、何をどういう目的のために計測するのか等をカルテとして明文化することを指します。
KPIカルテ作成の目的は下記の3点です
1.作業を通して担当者が各KPIをしっかりと理解する
2.KPI選定作業の標準化により従業員間のコミュニケーションを円滑化する
3.関係者のKPI管理に対する教育と巻き込みを得る
この作業により、全社のKPIはより高い視認性と権威を持つことになります。またこのカルテは全社従業員がいつでも簡単にアクセスできる場所に保管する必要があります。多くの企業でこのプロセスが省かれたままKPI管理がスタートしていますが、KPIカルテは各KPIの権威付けのために非常に重要なステップです。誰もが認識しない、理解できないKPIが会社の業績を向上させることが出来るわけがありません。従い全従業員にコミュニケーションするつもりで細部まで丁寧に仕上げます。
KPIカルテ作成のプロセス
KPIカルテ作成のプロセスは下記の7ステップとなります。既に全社レベルの業績指標は選出されているはずですので、下記の多くの部分がスムースに進むはずです。
社内情報を参照 社内で必要な情報を収集し参照します
外部情報を参照 必要に応じてベンチマークとして外部の情報を参考に補足情報を入手します
現場のデータ収集担当と相談 実際にデータを収集する現場の担当と、データ収集方法について相談します
KPI担当責任者の確認と承認を得る 必要事項を記入後、KPI責任者の承認を得ます
KPI管理チームの承認を得る 次にKPI管理チームがレビューし統一性を持たせます
経営陣の承認を得る ここで始めてKPIカルテを通して今までの経緯と、今後計測するKPIの説明をし、KPI選定の可否を判断してもらいます
全社KPIライブラリーに保管する 最後に全従業員が参照できる場所にKPIカルテを保管し、ステップを終了します
KPIカルテの主な項目
一般的にKPIカルテには下記の項目を記載しますが、必要に応じて貴社独自の情報を追加することは全く問題ありません。
KPI名
KPIの定義
計算方法
責任者
データソース
管理番号
測定の目的
目標
計測頻度
制限事項
本ステップのまとめ:
KPIカルテを作成することで、従業員の理解が深まると共に、KPIそのものの権威付けを行うことがでます。同時に社内のKPIの詳細が分かるライブラリーができることで、各従業員が必要な時に簡単にアクセスできるようになります。
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